やわらかい帯でお太鼓結びをしたときの失敗談と解決策
突然ですが、皆さんは帯枕の好みや基準ってありますか?
着物に着慣れてくると徐々に着姿の好みが出てきたり、好みに辿り着くまでに色々な失敗も経験したりしますよね。
今日は後ろ姿に関して、私の失敗談をお話しようと思います。
後ろ姿は通常自分では見えないので、意識的に鏡で見るか写真を撮っていただいた時にしか気が付けないものです。
さて、現在、私の愛用している帯枕は2種類で、帯の生地の柔らかさによって使い分けています。
一年中着物を着るので、オールシーズン快適に使えるように麻の帯枕(横幅20cm)を使用していたのですが、ある失敗がきっかけで25㎝の帯枕を買い足しました。
一つ目(左)は、麻素材の帯枕、横幅約20cm
二つ目(右)は、たかはしきもの工房さんの「空芯才Dx-デラックス-4.5㎝」の横幅25cmタイプ
ある日、着付け教室に通ってくれている生徒さんと北鎌倉へお出掛けした際、肌寒い時期だったので大判のショールを羽織っていたのですね。(以下写真左)
そして、ショールを脱ぎお食事をしようとしたところ、お太鼓が残念なことに😨(以下写真右)
まぁ、なんということでしょう!!!
博多織の柔らかい帯だったので、枕の山の形がくっきりと出てしまいました…(+_+)


この日に締めていたのは、紋織という織り方をされている博多帯で、控えめな灰色の地に唐草模様が織られています。
博多織の帯は、琥珀織以外は薄めで柔らかく、ショールやコートなどの負荷が掛かるとふにゃっとなってしまうのですね。
帰宅後に写真を見るまで、こんなことになっているとは想像もしていなかったので、直すこともなく、この姿でお食事を頂いていたと思うとお恥ずかしい限りです😂
この失敗を経て、さてどうしたものかと考えました。
毎回ササっと自分でお太鼓を直せば良いといえばそうなのですが、お出掛けの際に後ろ姿に意識を向け続けるのもイヤなので、そうだ!長い帯枕を買おう!ということで前述の25cmの帯枕を買い足したのです♪
さて、その結果はどうなのかと言いますと…
ジャーン!!
左が25cm、右が20㎝です。
左の帯枕は直線的なのも相まってシャキッとしていて、右の帯枕は丸みのある柔らかい印象になっているのが分かりますでしょうか。


横から見ても、右は帯枕が触れていない部分の生地の落ち感がよく分かります。
着付け終わってすぐに撮影した姿がこれなので、日常的に動いたり何かに当たったりすると最初の写真のようになってしまうわけですね。


というわけで、博多織の柔らかい帯を締める時には、25cmの帯枕を使うというのが私の中で最良の組み合わせになりました😊
そして、たかはしさんの帯枕は素材が柔らかいので背中の負担もなく快適です♪
最後に、ここまで読んでいただいた方の中には「常に25cmの帯枕でも良いのでは?」と思った方がいらっしゃるかもしれません。
かく言う私自身がそう思ったのです笑
これからはコレ1本でいいじゃない♪と。
ですが、そうもいかないんですね。
ダメというわけではなくて、これはまた好みと言いますか、拘りみたいなものがありまして笑
帯と帯枕には相性があって、現時点での私の答えは「やっぱり両方必要」ということです。
そのお話は、また次回😊